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WORK01 CASTING 九州タブチのシゴト「鋳造」

サドル分水栓

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見えない領域を読み解き、多様な形状を生み出す。

1200度以上もの高温で溶解した銅合金が、砂型に流し込まれていく。赤々と染まる炉を中心に、鋳造工場は熱気を帯びる。

作業を見守る課長の仮屋祐作さんは、こう例える。鋳造は、モノづくり技術の結晶だと。型造りから、成形、加工、仕上げまで、複合的な技術を必要とする。だからこそ難しく、奥深い。

仮屋さんは、入社してすぐに鋳造現場を4年間経験し、その後、鋳造課内の生産技術部門へ異動。砂型の基となるプレートを製作したり、プレートを組み付けたりする業務を担った。
異動は、自らの希望によるものだった。

見えない領域を読み解き、多様な形状を生み出す。

「現場で多くの鋳造不良を目の当たりにして、何とか改善したいと思っていました。自信というより、原因究明や解決方法の探求に、強い関心がありました」と振り返る。

砂型の基となるプレートは、3000種類以上ある。多様な部品の形状に合わせて配置を決める。当然ながら、砂型の内部で終始する造形の様を外から見ることはできない。

「形状に合わせて、砂型の中の、金属の流れ方や固まり方を推察して、プレートを配置します。不良を改善するためにはどうすればいいか、どこに銅合金の入り口を作るかなど、試行錯誤を繰り返します。」

見えない領域を読み解き、多様な形状を生み出す。

また、鋳造では、同じやり方で、常に良い物ができるとは限らない。気温や湿度、金属の温度など、作業のたびに条件が異なるからだ。

例えば、夏と冬で工場の温度差は35度以上になる。経験と知識を頼りに、絶妙に加減して、品質を一定に保つ。

一筋に、鋳造畑を歩んできた喜びと誇り。現場を離れた今も、技術では誰にも負けないという強い気持ちが、現場の士気を高める。

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