超硬質の刃物を高速で回転させて、金属を切削するなどして、さまざまに加工する技術がある。コンピューター制御の機械を駆使する──マシニング。機械課の瀧ヶ平寿人さんは、マシニングによる部品加工の責任者だ。
部品の種類は実に多様。複雑で特殊な形状も少なくない。瀧ヶ平さんは、設計図を手に、工作物の形状を綿密に計算し、その加工法を考え出す。そして加工に適した刃物を選び、加工の動きをプログラミングする。
超硬質の刃物を高速で回転させて、金属を切削するなどして、さまざまに加工する技術がある。コンピューター制御の機械を駆使する──マシニング。機械課の瀧ヶ平寿人さんは、マシニングによる部品加工の責任者だ。
部品の種類は実に多様。複雑で特殊な形状も少なくない。瀧ヶ平さんは、設計図を手に、工作物の形状を綿密に計算し、その加工法を考え出す。そして加工に適した刃物を選び、加工の動きをプログラミングする。
プログラムでは、工作物や刃物の位置、運動速度などを数値に置き換えてある。
スイッチを入れると、機械は瀧ヶ平さんのプログラム通り、忠実に動作を続ける。
1分当たり1万回転以上の高速回転で金属を切削する刃物。やがてそこに、図面と同じ形状が現れる。
瀧ヶ平さんには、自ら命題と課して取り組んでいることがある。バリを無くすことだ。バリとは、加工時に生ずる不要な突起物をいう。
「バリは手作業で取り除きます。常に複数の機械を稼働させているので、バリ取りの最中に加工を終えた機械が出ると、そこまで足を運んで再設定し、また戻って来ないといけない。バリが労力や時間の無駄を生んでいるんです。」
社内の部署を越えたチーム研究を推し進める。刃物を工夫することなどで、すでに何点かの部品を、バリ無しで仕上げられるようになった。
「バリは絶対出ます。それを機械の中で、いかに取り除けるかが鍵です。容易ではありませんが、いつかすべてのバリ取り作業を消滅させたい、と思っています。」
バリ消滅への挑戦は、始まったばかり。
道のりは険しいが、充実感がみなぎる。